関係者とつながるリレー寄稿Stakeholders network 人と人、組織と組織のつながりで災害廃棄物の対策・処理を進める

【リレー寄稿】瀬古智秀(せこともひで)

瀬古智秀(せこともひで)

南伊勢町 環境生活課 課長 (三重県出身)
(2023/2/28掲載)

リレー寄稿_瀬古智秀

災害廃棄物に関わったきっかけ

 2008年4月に防災担当課に配属になり消防団活動を中心に業務を行っておりましたが、2011年2月に町内養鶏場よりH5亜型鳥インフルエンザウイルスが検出され26万羽の処理が決定されました。処理された鶏の処分方法について、初めて廃棄物処理に直面したのがきっかけです。

もっとも強く印象に残ったこと

 2011年3月11日に発生した東日本大震災による津波被害で、南伊勢町においても、津波の影響により、養殖いかだ等の流出、破損等大きな被害が出ました。また、発災後、岩手県宮古市から岩手県石巻市までの当町に似たリアス海岸線を調査し、沿岸部の悲惨な状況を目のあたりにしたこと。

現在の災害廃棄物対策との関わりや今後取り組みたいこと

 2019年10月の台風19号による長野市への災害廃棄物処理の支援状況で、住民への事前周知の必要性と初動体制の重要性を感じ、地域住民の皆さんと一緒に仮置き場の図上訓練や災害廃棄物初動マニュアルを作成し、関係機関の皆様と図上訓練を実施しています。
 直近の取組として、2023年2月11日に津波災害を想定した、図上訓練を実施しました。今回の訓練結果を基に、津波による甚大な災害による、大量の災害廃棄物及び避難所、一般生活ゴミ処理の対応、また、災害対応システムやZOOMを使い関係機関と被害情報の共有や連携・遠地からの支援体制がスムーズに行えるか等検証を進め、今後の対策に活かしていきたい。

災害情報対策に関してほしい情報、共有したい情報

 災害発生時の住民への廃棄物関係の周知方法、広報文やチラシ等のデータ、自由に使える災害現場の写真など、基礎となるデータ情報を共有したい。

その他、災害廃棄物対策に関する思いなど

 復興への第一歩は、災害廃棄物処理と思います。そのため、被災市町村自らがリーダーシップを発揮して処理を進めることが重要で、初動対応が、その後の災害廃棄物処理の難易度に大きく影響すると思います。平常時より地域住民や民間事業者を含む関係者と密に連携し、災害廃棄物の円滑かつ迅速な処理に積極的に取り組み災害対応力をつけていきますので、皆様ご支援ご協力よろしくお願いいたします。

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