関係者とつながるリレー寄稿Stakeholders network 人と人、組織と組織のつながりで災害廃棄物の対策・処理を進める

【リレー寄稿】梨本正彦(なしもとまさひこ)

梨本正彦(なしもとまさひこ)

長野市 環境部 生活環境課(長野県出身)
(2022/4/28掲載)

梨本正彦(なしもとまさひこ)

災害廃棄物に関わったきっかけ

 平成28年度に生活環境課へ配属となり、平成29~30年度に災害廃棄物処理計画策定の担当となりました。当時は、災害廃棄物対策指針や長野県災害廃棄物処理計画、当市の地域防災計画、固定資産概要調書など様々な資料に目を通していました。
 災害廃棄物は一般廃棄物ですが、普段私たち市町村職員が対応している一般廃棄物とは異なり、性状が産業廃棄物や処理困難物であるものを取り扱うため、廃棄物行政について総合的に学ばなければならないと感じたことを覚えています。

もっとも強く印象に残ったこと

 令和元年10月に上陸した令和元年東日本台風は、当市がこれまでに経験したことのない甚大な災害を発生させました。
 現地で途方もない量の片付けごみを見たときは、これからどのように対応すべきか頭が回らなくなりましたが、支援に来てくださった市町村職員の方に「大丈夫ですよ。がんばりましょう。」と声をかけられて勇気づけられたことを覚えています。

現在の災害廃棄物対策との関わりや今後取り組みたいこと

 コロナ禍前の大災害としては、当市の災害が最後になります。アフターコロナを見据え、当市の経験が将来災害対応する市町村職員の方々の助けになるよう記録を残していきたいと思います。

災害廃棄物対策に関してほしい情報、共有したい情報

 近年、国では災害廃棄物対策指針及び技術資料そして災害等廃棄物処理事業費補助金交付要綱など災害等廃棄物処理事業に関する制度の整備が急速に進んでいるように思います。
 災害廃棄物処理計画の策定・改定を検討している自治体においては、改めて資料を最新化するようにしましょう。

その他、災害廃棄物対策に関する思いなど

 おかげさまをもちまして、当市の令和元年東日本台風災害に係る災害等廃棄物処理事業は、令和4年3月をもって終了することができました。ご支援いただいた皆様に改めて感謝申し上げます。
 緊急時・非常時はとにかく”人”ではないでしょうか。対応を一任できる仲間、仕様が曖昧だけど発注すると動いてくれる業者の方、被災した市民に寄り添いながら思い出の品を集めてくれるボランティアの方など、どれ一つ欠けても乗り切れないと思います。計画も大事ですが、もし今大災害が起きたら誰が何をできるのか、考える力が難局を乗り越える原動力だと思います。

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