CCさいわい/川崎市幸区
2022年2月
目次
ワークショップ概要
主催 | CCさいわい/川崎市幸区役所危機管理担当 |
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参加者 | 親子8組 |
開催日時 | 2021年11月27日(土曜日)10:00~11:45 |
開催場所 | 川崎市幸区役所 |
はじめに
市民の提案による区との協働事業として、2020年の「災害ごみをどうする?」というワークショップに続いて、2021年の今回は、「災害ごみの仮置場をどうする?」について考えるワークショップが開催されました。
案内チラシは、区役所が小学校や地域へ配布し、新型コロナ感染症対策を講じた上で8組の親子が参加しました。
全員で「地球温暖化と気象災害」のクイズに参加したあと、親と子どもがそれぞれの興味や視線に合ったワークショップを行い、それぞれの成果を発表しました。
本稿では大人の方のワークショップについて報告します。
クイズ「地球温暖化と気象災害」
子どものワークショップ
開催プログラム
プログラム | |
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クイズ みんなで「地球温暖化と気象災害」 講師:CCさいわい/川崎市幸区役所 | |
大人の方のワークショップ 講師:国士館大学専任講師 国立環境研究所客員研究員 森朋子氏 |
子どものみなさんのワークショップ 講師:専修生田ボランティアSIV ・防災クイズ ・新聞紙で作るスリッパづくり |
まとめ 子どもと大人のワークショップの成果の発表 | |
SDGsの紹介 |
大人の方のワークショップ
講師から、『災害ごみを出す市民に期待されること』と題して、災害時に発生するごみ、よく起きる問題、分別や決められた場所に出すなどのルールを確認し、話し合っておくこと、市民同士の助け合いなどについて講義がありました。
川崎市では住民が「一時仮保管場所」に片付けごみを出します。このことを踏まえてワークショップでは、次の点について考えてワークシートに書き出したあと、グループごとに共有しました。
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Q1 | ご近所さんと一緒に、災害で出た片付けごみを出す「一時仮保管場所」を設置しようとすると、どんな問題が起きそうでしょうか? |
Q2 | 無事に「一時仮保管場所」がご近所に設置されたら、その場所を適切に運用しようとするとどんな問題が起きそうでしょうか? |
Q3 | 『上記の問題を解決するために個人や地域でどんなことができるでしょうか? |
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講師と主催者(CCかわさき)
川崎市の市民向け災害ごみの資料
各自でワークシートに記入
グループ内で意見の共有
これまで知らなかった話を聞き、各グループとも当事者意識をもって、真剣に考えて、どうしたらいいか、何ができるかについて充実した意見交換ができました。具体的には以下のような多くの意見が出されました。
Q1 ご近所さんと一緒に災害で出た片付けごみを出す「一時仮保管場所」を設置しようとすると、どんな問題が起きそうでしょうか?
- 設置場所はいつ、どこ、誰が決めて、住民に周知するの?
- 場所は確保できるのか。
- 道路が狭くて、混雑が起きる。
- 仕切ったりするときの認識の違いでトラブルが起きる。
- 自分勝手に行動する人がいるのをどうするか。
- においや衛生面の問題がある。
- そもそもこんなことは知らない。
- 複数の自治会単位で運用する場合に混乱するかもしれない
Q2 無事に「一時仮保管場所」がご近所に設置されたら、その場所を適切に運用しようとするとどんな問題が起きそうでしょうか?
- 勝手に捨てる人がいる(場所によるし、夜に出す人がいる)
- ごみが腐敗して、害虫やカラスが多くなる。
- ごみはプライバシーの塊であり、プライバシーの問題になる。
- 持ち帰るように言っても結局置かれたらどうするのか。
- 監視する人が偏って負担が大きくなるおそれがある。
- 自分のことで精いっぱいで、仕切る人がいないかもしれない。仕切りに反発する人も出てくるのでは。
- 分別するルールが決まっていない。また、ルールを決めるにしても知識のある人はいるの?
- 情報はどのように入手できるのか。
Q3 上記の問題を解決するために個人や地域でどんなことができるでしょうか?
- 災害時だからこそのルールを守ることが大事
- 自発的な共助が大切
- 予め自治会単位で誰がどういう役割を担うのかを決めておく。
- 普段からルールを決めておく。
- 情報収集と意識づけが必要
- 事前に事態を想定したシミュレーションの実施
- 年数回の話し合いでは議論が不足するため、会合の機会を増やす。
- まず、住民に「仮置場」の運用形態についてチラシ等で周知する。予定地には看板をつける。
グループ内での意見交換
グループ意見のまとめ
おわりに
さいごに、講師から「災害ごみについて話し合う機会はなかなかないと思いますが、防災訓練などの時に災害ごみに関するチラシを手にしたり、みなさんで考える機会を設けるようにしていただくと良いのでは」と今後の期待が寄せられました。
取材・執筆:公益財団法人 廃棄物・3R研究財団 中山育美