関係者とつながるリレー寄稿Stakeholders network 人と人、組織と組織のつながりで災害廃棄物の対策・処理を進める

【リレー寄稿】笠原敏夫(かさはらとしお)

笠原敏夫(かさはらとしお)

神戸市環境局 環境保全指導課 (嘱託)(滋賀県出身)
(2018/1/31掲載)

笠原 敏夫(かさはらとしお)

災害廃棄物に関わったきっかけ

 阪神淡路大震災時に、環境局産業廃棄物指導課に在籍。がれき処理事業が当時の厚生省事業として実施されたため、局内で技術屋が多く、比較的自前の災害対策が少ない当課が担当課とされた。私の採用区分が「土木」であり、前職が神戸空港計画担当で土木屋との知己が多いことから担当とされ、がれき処理揺籃期から約1年その任にあたった。

もっとも強く印象に残ったこと

 発災後の3月、厚生省の査定を受けるため、東京に行ったときのこと。地下鉄霞ヶ関までの間乗車人員が非常に少なく違和感を覚える。そう、あの地下鉄サリン事件の2,3日後であった。ぞっとする思いであった。
 がれき処理では、コンクリートがれきを海面埋立に利用した。計画を海上保安部に説明したときのことである。本省の役人の一言、「海面にごみが浮かべば、現場の保安官があなたを逮捕する。取り消すことはできない。最初の船が出るときは、監視に行く」。実際には海面にごみが浮くことはなく、私の逮捕はなかった。
 いずれも、ぞっとする話である。

現在の災害廃棄物対策との関わりや今後取り組みたいこと

 平成29年度から兵庫県災害廃棄物対策研修のアドバイザーとして参画。また、「兵庫県災害廃棄物対策協力員制度」に登録している。東日本大地震時には、3月仙台市にまず応援に行き、次いで、7月岩手県庁に派遣される。いずれにしても、経験に基づく助言をすることで今後もやっていきたい。

災害廃棄物対策に関して欲しい情報、共有したい情報

 年が年なだけに新たな知見に対する貪欲な熱意はなくなっているが、人的ネットワークの広がり、共有を引き続き行っていただきたい。

その他、災害廃棄物対策に関する思いなど

 本年10月、兵庫県災害廃棄物研修に出席した時、私の背後から、「笠原さん」と呼ぶ声あり。「私ですよ。岩手県のMです。現在、国環研の客員研究員もしています。」とのこと。6年ぶりの再会です。11月には、神戸で酒を酌み交わし楽しい時間を持つことができました。仙台のE氏からは、毎年新米を送っていただいています。美味しくいただいています。

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