関係者とつながるリレー寄稿Stakeholders network 人と人、組織と組織のつながりで災害廃棄物の対策・処理を進める

【リレー寄稿】松田勝久(まつだかつひさ)

松田勝久(まつだかつひさ)

朝倉市 市民環境部 環境課 課長 (福岡県出身)
(2019/3/29掲載)

松田 勝久(まつだかつひさ)

災害廃棄物に関わったきっかけ

 平成29年4月1日付の人事異動で環境課へ異動となり、7月5日に発生した九州北部豪雨災害での災害廃棄物との関わりですが、1年目にして怒涛の経験をすることになりました。
 当日、特別警報が発令され「線状降水帯」という用語を耳にしましたが、まさか本市にあれだけの災害が発生するとは思いませんでした。

もっとも強く印象に残ったこと

 道路・電気等のインフラが寸断され、発生した「災害廃棄物」の処理をどのようにすればいいのか、非常に不安でしたが発災翌日には環境省の支援チーム(D.Waste-Net)に現地入りしていただき、あらゆる種類のアドバイスをいただきました。
 また、福岡県をはじめいろいろな自治体から各種の支援をいただいたことには、感謝に足りる言葉もありません。

現在の災害廃棄物対策との関わりや今後取り組みたいこと

 災害廃棄物の処理に関しては、あらかじめマニュアルを作成し、廃棄物処理を行う体制を整えていましたが、災害規模が想定を超えるものであったためマニュアルの限界と、より大規模災害を想定したものとする必要性を感じました。
 また、防災との連携や整合等の課題も浮き彫りになったので、危機管理・被害管理等を含め災害等に対処できる体制づくりをしたいです。

災害廃棄物対策に関して欲しい情報、共有したい情報

 災害は「想定外はない」「いつでも起きるもの」という認識を持つことが大切です。
 国・県・関係機関等での情報共有や広域的なマニュアル作成等も必要と思われます。

その他、災害廃棄物対策に関する思いなど

 住宅をはじめ生活物資が瞬時にして災害廃棄物(ゴミ)になるため、環境部門は発災直後から即時の対応を求められました。関係機関からの情報提供をはじめとする各種の支援により廃棄物処理を行っていますが、廃棄物の集積にあたり必要な用地やアクセス手段(道路)等の整備・確保の重要性を痛感しました。
 本市も「少子高齢化」の渦中にあり、今後の災害対応等も違ったものになると思われます。
 また、今回の災害対応で得たスキルを決して絶やさず承継し、災害に対し備えを怠ることなく自戒しております。

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