関係者とつながるリレー寄稿Stakeholders network 人と人、組織と組織のつながりで災害廃棄物の対策・処理を進める

【リレー寄稿】小高恒夫(こだかつねお)

小高恒夫(こだかつねお)

館山市 建設環境部 環境課 課長 (千葉県出身)
(2021/8/31掲載)

小高 恒夫(こだかつねお)

災害廃棄物に関わったきっかけ

 令和元年台風15号の猛烈な暴風雨により市内全域が被災し、建設環境部環境課に所属していたことから、災害廃棄物対応に当たりました。

もっとも強く印象に残ったこと

 災害廃棄物処理業務の何もかもが強く印象に残っています。
 令和元年9月の台風15号による災害対応では、仮置場などの現場作業から補助金事務に至るまでの業務が激務という表現を超える状況であることに加え、10月の台風19号、同月25日の大雨への対応も重なり、さらに、令和2年春からの新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響も受け、まさに日々苦難の連続でした。
 この難局を乗り越え、処理を完了することができましたのは、市民のご協力をはじめ、多くのご支援あってのことと深く感謝いたしております。
 中でも、千葉県から派遣いただいた職員が、災害廃棄物処理という他に類のない難しい業務に真正面から向き合い、意欲的かつ献身的に取り組み、館山市の災害からの復旧・復興に大きく貢献してくださったことが今でも印象に残っています。

現在の災害廃棄物対策との関わりや今後取り組みたいこと

 令和2年度には、環境省「災害時の一般廃棄物処理に関する初動対応の手引き」の改訂に向けたモデル演習・検討ワーキンググループに参加させていただくなどして、令和元年台風災害による災害廃棄物処理業務で得た経験をお伝えしました。
 災害当時の館山市では、全国の自治体から貴重な情報や多大なご支援をいただきましたので、今後も災害廃棄物処理支援員の活動も視野に入れつつ、災害経験を踏まえた情報の共有に取り組んでいきたいと思います。

災害廃棄物対策に関してほしい情報、共有したい情報

 災害廃棄物処理業務に関する様々な経験に基づく取組事例の情報共有は、災害への事前準備の1つとして非常に大切なことと感じています。

その他、災害廃棄物対策に関する思いなど

 災害廃棄物仮置場は、集積のための搬入、処理のための搬出を展開し、分別・破砕作業などを行う災害廃棄物処理の要であることを災害経験から学びました。
 仮置場では、廃棄物処理に関する高い専門性と実行力を備えた事業者による管理運営が不可欠であり、このことが災害廃棄物の適正処理の実現につながることも実感しました。
 いつどこで起きるかわからない大規模自然災害に備えて、要である仮置場の管理運営方法を定め、事前準備に万全を期すことが必要であると感じています。

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