畠山義則(はたけやまよしのり)
南房総市 建設環境部 環境保全課 課長補佐 (千葉県出身)
(2021/9/30掲載)
災害廃棄物に関わったきっかけ
令和元年9月の台風15号(房総半島台風)の暴風雨により、市内全域で長期の停電や通信障害、市内各地で倒木や家屋等の損壊などの被害が発生しました。建設環境部環境保全課が災害廃棄物業務を担当していることから、当時、対応業務に携わりました。
もっとも強く印象に残ったこと
記録的な暴風被害であったため、仮置場の開設直後から大量の屋根瓦や、トタン、サッシ等の金属類、その後、倒木等が次々と仮置場に持ち込まれ、市内3箇所に設置した仮置場は、数日間で大量の災害ごみで山積みとなり、処理先への搬出を急ぐ状態となりました。県内の広い範囲で被災したため、特に初動期は、県内の木くず処理が思うように進まず、処理先の手配に苦慮しましたが、環境省や事務支援の自治体の助言や、多くの応援自治体の収集運搬や処分支援を受けることによって、急場をしのぐことができました。
現在の災害廃棄物対策との関わりや今後取り組みたいこと
令和2年度で損壊家屋の公費解体事業も終了し、2年度末に、ようやく市災害廃棄物処理計画を策定することができました。
大きな災害対応や災害廃棄物処理に不慣れであった点を自覚し、今回の災害経験を活かせるような体制づくりに努めていきたいと思います。
災害廃棄物対策に関してほしい情報、共有したい情報
地球温暖化に起因すると思われる大規模な自然災害が各地で頻発しています。いつどこで起こるかわからない災害に備えて、他自治体の対応例や非常時のノウハウを共有していくことは大切だと思います。
その他、災害廃棄物対策に関する思いなど
房総半島台風は暴風雨による災害で、家屋の屋根部分の損壊のほか、広範囲で長期にわたる停電が特徴的でした。長期の停電は、平時に当たり前に行っていた通信環境や業務体制に多くの影響をもたらし、発災直後は災害応急業務にも支障を来す事態となりました。災害対応時において不可欠となる緊急連絡体制や、行政機能を停止させないための対策の徹底が急務であることを実感しました。