関係者とつながるリレー寄稿Stakeholders network 人と人、組織と組織のつながりで災害廃棄物の対策・処理を進める

【リレー寄稿】金子好宏(かねこよしひろ)

金子好宏(かねこよしひろ)

栃木市 生活環境部 クリーン推進課 ごみ減量係 (栃木県出身)
(2022/2/28掲載)

金子好宏(かねこよしひろ)

災害廃棄物に関わったきっかけ

 栃木市では、平成27年9月と令和元年10月の2度にわたり河川の氾濫を伴う甚大な被害を受けました。私は平成27年9月関東・東北豪雨の際に大平総合支所地域まちづくり課において仮置き場の運営サポートを行ったあと翌年4月に環境課に異動し本格的に災害廃棄物に携わることとなり、令和元年東日本台風の際には災害廃棄物対応を行いました。

もっとも強く印象に残ったこと

 本市では、平成27年9月関東・東北豪雨においては半壊以上の建物被害が86棟あり、仮置き場4箇所で災害廃棄物5,360トンを処理した経験がありましたが、令和元年東日本台風では半壊以上の建物被害が3千棟以上にのぼり、平成27年と比較して膨大な量の災害廃棄物の処理ができるのか非常に不安でした。そのような中、環境省の方々のご指導やご助言により庁内に災害廃棄物対策特別チームを設置することができ、栃木県や壬生町の職員派遣もあり、令和2年3月に災害廃棄物の処理を無事に終えることができました。最終的には仮置き場17箇所で約4万1千トンの災害廃棄物を処理しました。環境省のほか自衛隊、全国都市清掃会議など多くの方々のご支援により早期の復旧ができましたことに心から感謝申し上げます。また、多くの自治体の皆様からご支援をいただきとても励まされました。

現在の災害廃棄物対策との関わりや今後取り組みたいこと

 本市では、これまでの災害の経験を活かした災害廃棄物処理計画を令和4年1月に策定しました。
今後は、計画に基づく災害廃棄物処理対応マニュアルの作成を行っていきたいと考えております。

災害廃棄物対策に関してほしい情報、共有したい情報

 発災後は多くの自治体は経験のないなかで災害対応を行うことになるため、環境省で令和2年3月から始まった「災害廃棄物処理支援員制度」の活用について情報共有していただきたいと思います。

その他、災害廃棄物対策に関する思いなど

 災害はいつ起こるかわかりません。事前の災害廃棄物処理計画策定と災害時応援協定の締結が必要であると思いました。

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