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【リレー寄稿】宇田 仁(うだ ひとし)

宇田 仁(うだ ひとし)

元関東地方環境事務所 災害廃棄物対策専門員(東京都出身)            

(2026/3/31掲載)

リレー寄稿_宇田 仁

災害廃棄物に関わったきっかけ

 市役所時代に東日本大震災を経験し、災害廃棄物事業に興味を持ち、知人から、災害廃棄物の事業を進めるため、国で仕事をしないかとの勧めがあり、関東地方環境事務所に入省して、始めることになりました。

もっとも強く印象に残ったこと

 入省して2年目に熊本地震が発生し、熊本に出向くことになりました。
 益城町、熊本市など甚大な地震被害状況で、災害廃棄物対策とはいえ、まだ、経験も浅く、どのように自治体支援をしていくべきか確信がありませんでした。しかし、益城町の被災自治体担当者の話を聞く中で、なんとか、災害復興していかなければならないと、新たな決意をもって、対応することになりました。
 女性の担当課長は、ご自宅が全壊して、私的にも大変な状況なのに、必死で地元の収集業者との調整を行おうとされていて、宇田と若林が担当していたため、その件は、僕らがやるので任せてほしい、収集支援も全都清がすぐ近くまで来ているので、地元との調整も含めて任せてほしいと伝えました。課長は寝ていないらしく、疲れていたんだろう、涙を浮かべて、ほっとした顔をしていました。あの時、これは、頑張らないといけないと、改めて思いました。

現在の災害廃棄物対策との関わりや今後取り組みたいこと

 平成27年から10年以上ずっと災害廃棄物処理に従事してきました。
 災害廃棄物処理対応はいろいろな面で、進歩してきて、発災後に仮置き場をつくる対応も一般的になっています。
 今後、最も重要と考えることは、大規模災害に備えた広域の連携体制をどのように構築するかを少なくとも地域のブロック単位で連携できるような仕組みを整えていくことです。今後の各地域ブロックの取り組みに貢献したいと思っています。

災害廃棄物対策に関して欲しい情報、共有したい情報

 以前は、初動期に専門家が災害廃棄物発生量を調査するための対応が実施されていましたが、最近は、調査が実施されていないため、仮置き場の選定や、将来的な方向性についても、情報が足りていません。以前のように、発生量調査等が充実できるとよいのですが。

その他、災害廃棄物対策に関する思いなど

 思い起こすと、平成27年に入省してから、災害の起きなかった年はありません。
 必ず、どこかで起こります。
 次は、どこの自治体がターゲットになるのかという状況でしょうか。
 そのため、備えとして、各市町村に災害廃棄物担当を専任で1人用意する。そして、発災時には、市町村の災害廃棄物担当を集めた災害廃棄物処理支援チームを都道府県単位で立ち上げるなど連携支援体制を作って災害廃棄物処理支援にあたるなど、考えてもよいのではと思います。

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