飛田 潤(とびた じゅん)
名古屋大学減災連携研究センター 教授(新潟県出身)
(2025/7/31掲載)

災害廃棄物に関わったきっかけ
平成26年に大規模災害時廃棄物対策中部ブロック協議会が設立された折、災害対策・復旧復興対策の立場から参画させていただいたことが最初です。当時私は、大学と地域の災害対応に関する研究と地域活動を進めていました。
もっとも強く印象に残ったこと
阪神・淡路大震災の被災地を調査して、多くの建物が被災する事実を実感したこと。そのときは、がれき処理の問題を十分意識していませんでしたが、やはり建物が全壊・倒壊するような被害は防がねばならないと思いました。
現在の災害廃棄物対策との関わりや今後取り組みたいこと
私の専門分野は建築物の耐震ですので、建物・都市の耐震性能は、主に人命や社会活動に関係すると考えていました。一方で、解体・撤去された建物による多量の災害廃棄物が極めて深刻であることを改めて感じています。建築設計・施工などでは安全と環境対応が重視されていますが、同様に災害想定も意識し、また大学における土木・建築の学生教育にもつなげたいと考えています。
災害廃棄物対策に関して欲しい情報、共有したい情報
災害廃棄物処理に関わる各プロセスについて、被災状況により生じるボトルネックの情報が重要と考えています。特に、処理施設の被災低減や機能継続につながる耐震性能、施設稼働のための人員・燃料等の確保、また広域処理の交通・輸送の確保など、南海トラフ地震等の広域大規模災害におけるBCPの課題として整理する必要があると思います。
その他、災害廃棄物対策に関する思いなど
災害救援NPOに関係しているので、被災地のボランティア活動の情報に接する機会があり、住宅解体や片付けが被災者の生活復旧に大きく影響することを感じています。防災・減災の問題は事前の対応が必須かつ有効ですので、災害廃棄物の問題も地域の存続にかかわる課題としてとらえ、建物の耐震化、住民意識、行政・民間の体制と施設・設備など、幅広い面からの備えに結び付けることが大切と思います。